アクアポニックスとは?
持続可能な農業を実現する
世界で注目される農業※
アクアポニックスとは、水産養殖の「Aquaculture」と、水耕栽培の「Hydroponics」からなる造語で、魚と植物を同じシステムで育てる新しい農業です。
1980年頃にアメリカで発祥したのが始まりと言われていますが、近年研究が進み、安定した生産が実現できるようになり、オーストラリア、ドイツ、イギリス、ドバイ、そして日本へと世界的に広がりを見せています。
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- アクアポニックスを適切に表す日本語が存在しないため、農業/農法という言葉を暫定的に使っています。
水で行う有機栽培
(無農薬&無化学肥料)
アクアポニックスの仕組みは、養殖している魚の排泄物をバクテリアが植物の栄養素に分解し、植物はそれを養分として成長します。その際、植物が天然の浄化装置の役目を果たし、綺麗になった水が再び魚の水槽へと戻るという循環型の農法です。自然界の縮図とも言えるこのシステムは、水をいっさい捨てない、換えない、そして農薬と化学肥料も必要としない、いわば水で行う有機栽培であり、サステナブルを体言する地球に最も優しい究極のエコ農業とも言われています。
アメリカではアクアポニックスで採れた生産物に対して、USDA(オーガニック認証)の取得が認められています。
高い収益性を誇る
アクアポニックス3つの特徴
土壌栽培に比べて栽培期間が1/2
アクアポニックスは、土壌栽培に比べて約1/2の日数で収穫が可能です。また、ハウス内で栽培を行うため天候の影響を受け難くく、通年を通して安定した野菜の生産が可能です。
これにより市場のニーズに合わせた効率的な栽培計画が実行できるため、廃棄物の削減はもちろん、高付加価値野菜の生産を計画的に行うことで収益率の高い生産を実現します。
【当社栽培実績】
レタスの栽培期間は土壌栽培では通常60日~90日かかりますが、当社アクアポニックスによる栽培実績では最短25日で収穫可能な大きさ(80g)まで成長させることに成功しています。
液肥栽培に比べて2.6倍の生産性
水耕栽培は通常「液肥」と呼ばれる化学肥料を使って栽培を行いますが、例えば5000円で購入できる水耕栽培の「液肥」約4kgに対して、アクアポニックスでは魚の排泄物が肥料となるため、魚を育てる餌を肥料と仮定した場合、約23kgの餌を購入することができます。
この肥料でトマトを栽培した場合、水耕栽培ではトマト3株の収穫に留まるのに対して、アクアポニックスでは2.6倍の8株のトマトと17kgのお魚を収穫することができます。
また、アクアポニックスの餌代はあくまでも魚の養殖のために必要なコストであり、野菜の栽培に直接かかる肥料代は0円とも言えます。このことからも、アクアポニックスが既存の植物工場に比べて高い生産効率を誇ることが分かります。
LED型の植物工場と比べて初期コストが1/4、ランニングコストが1/10※
現在主流の閉鎖型の植物工場は、建屋とLEDに多額のコストが掛かるため、1000㎡の植物工場で約3億の初期投資が必要になります。
また設備が稼動した後も、電気代と冷房代で月に600万円~800万円という多額のランニングコスト掛かかるため、事前に販路が確保できてない場合、直ぐに厳しい経営状況に陥ります。しかし当社のアクアポニックスシステムであれば、初期コストは約1/4、ランニングコストも約1/10のコストで済むため、新規参入しやすく、なおかつリスクを抑えて事業をスタートさせることができます。
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- 1000㎡あたりの弊社調査によるコスト比較による数字です。